大会長あいさつ

日本ブリーフセラピー協会第14回学術会議を、令和4年10月22日と23日に福島駅西口に隣接する「コラッセふくしま」を会場に開催させていただくことになりました。秋のふくしまは見所満載です。観光を兼ねてぜひ足をお運びいただきたいと準備を進めております。

福島といえば、いで湯と桃・梨・葡萄・林檎などくだものの里として名を馳せて参りましたが、近年は日本酒や円盤餃子、JAZZも話題となっております。そして「日本のハワイ」と称されたスパリゾートハワイアンズも忘れてはなりません。ゴルフ場・スキー場・海水湖水浴場・キャンプ場も多く、年間を通して豊かな自然とふれあい楽しむことができる場所、それが福島です。福島県は、浜通り・中通り・会津と山脈に隔てられた地勢上の特殊性があります。そして、3地方独特の気候・歴史文化・習慣・観光資源などの特長をそれぞれに大切にしてきました。「はまなかあいづ(浜・中・会津)」というフレーズは、異なるものをあえてそのまま抱え豊かさにつなげる、「ふくしま」のアイデンティティそのものを表している言葉だと言えるでしょう。

ところで、今大会のテーマは、「ブリーフセラピストにとってのアイデンティティとは」とさせていただきました。アイデンティティは広義には、主体性・独自性・同一性・個性の意味があり、またDNA・帰属意識の意味もあります。本大会を通して飛躍的に発展・進化を遂げているブリーフのDNAを感じていただくと共に、ブリーフの匠達からのアーティスティックとも言える、創造的な個性溢れるたくさんのティップス(ヒント・秘訣)をいただき、明日からのセラピーに役立てたいと願っております。

運営を担う福島支部は、小野直広先生縁の地ではあるものの大学職員等のブリーフセラピーに関する専門職の在籍しない支部です。どこまでできるのか不安ですが、今回チャレンジさせていただきました。一昨年より福島大学臨床支援センター岸竜馬准教授のお力添えをいただき研修を進めてきました。今大会のメイン企画であるグループによるディスカッションでは、精神分析や弁証法的行動療法からブリーフセラピーに関心をもたれた経歴の岸先生にコーディネートをお願いしています。「皆さんがセラピーを行う上で大事にされていることは何ですか?」。今や心理療法の垣根を越えて様々な分野で広がりを見せるブリーフセラピー。稔り多い語り合いを期待します。参加される皆様の多くの語りから、どのようなマリアージュが生まれるのかとても楽しみにしております。

特別企画として「震災からコロナを超えて、復興(福幸)福島のレジリエンス」と題してふくしまの心の復興への取組について紹介するシンポジウムを企画しました。さらに、横須賀大会で好評だった、小野直広先生の足跡や人となりをかかわりのあった方々から話を聞く、通称小野企画の第2弾「小野直広門下生同窓会Webイン福島」もお楽しみいただきたいと思います。また、再上映の要望の多かったあのワークショップやあの陪席体験のリバイバル上映もご用意させていただいております。そしてさらに、坂本真佐哉先生・黒沢幸子先生のワークショップもお願いすることができました。

10月は、オンラインでも直接でも秋真っ盛りの福島を堪能していただけるものと思います。花もみ(実・味・美・見)もある」「実・湧・満・彩」の福島市、そして「うつくしま・ふくしま」へどうぞお越しください。心よりお待ちしております。

日本ブリーフセラピー協会第14回学術会議福島大会
大会長  渡邊 浩人

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